リハビリテーション新聞: スペシャリストになりたがる理学療法士が多いがジェネラリストも悪くない

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スペシャリストになりたがる理学療法士が多いがジェネラリストも悪くない




アナタは地域から愛されていると感じたことがあるだろうか?私はある。私は訪問リハビリテーションで自転車にまたがって東西500mを移動する。そして、この道中に町の皆さんに声をかけてもらう。それが年々素晴らしいものになっていることを紹介しようと思う。


酒屋従業員のAさん。30kg樽を居酒屋に搬入中に椎椎間板ヘルニアを患い手術。私達が術後療養を担当して復職した。Aさんの仕事エリアは私の職場の近くなので、頻繁に出会う。トラックの中から笑顔で手を振ってくれる。そして、私は、近所の居酒屋で彼の配達したお酒を飲む。


中年女性のBさんは、私が退院支援をした80歳代女性の娘だ。Bさんの日課は、私の職場の近くのスーパーでの買い物なので、頻繁に出会う。そのたびに、家庭の状況を報告してくれる。そして、「また困った時にはお願いします。」と褒め言葉をいってくれる。そして、また入院して退院した。


片麻痺の既往がある70歳代女性のCさんは、下腿骨折で入院し、私が退院支援をした。Cさんの日課は、ガイドヘルパーと一緒に車椅子で外出すること。当院に通院をしたり、八百屋で野菜とレモンを買っている。道端でであったとき、言葉攻めすると、嬉しそうに照れてくれる。私の癒しだ。


高齢女性のDさんは、大腿骨骨折で入院し、私が退院支援をした。印象的なのは荷物を持ったままのマタギ動作に不安が残っており、退院前に、ベランダに手すりを追加設置したことだ。Dさんの洗濯中に私がDさんの家の前を通る時と、必ずこう叫んでくれる。「手すり役立っちょるよ!


高齢男性のEさんは、当院に外来通院している。Eさんはこの町を自転車でフラついている強面のガンコ親父だ。外で頻繁に出会い挨拶をしてくれる。ある日、Eさんが深刻な顔で言ってきた。「ワシの女房が痛みで歩けない。なんとかならんか。」 外来受診をすすめ、問題は解決した。


40歳女性のFさんは、ケアマネージャーで、1年前に独立した。それ以後、私の出待ちをしているかのごとく、よく出会う。もちろん患者を紹介しやすい。50歳女性のGさんは自転車にまたがり、訪問ヘルパーをしている。Gさんとあったら、井戸端カンファレンスがはじまる。


その他、この町の介護業界の皆さまは、当院をショートステイのように活用してくれたり、介護保険申請、障害者手帳申請を依頼してくれる。それは、ちょっとした立ち話から進展していくことがほとんどだ。


こんな日常をおくっていると、自分はつくづくジェネラリストだと感じる。大きな組織で、分業化された仕事のみをこなし、スペシャリストになる道もあったと思う。しかし、そんなことではこの仕事の全体像をここまでつかめていないのではないかと思う。


この町で生き、この町に活かされている。だからこそ、この町に住む人たちに、生活の中で出あう。外出すれば、すべてが日常であり、非日常ではないことを強烈に感じる。


以上、分業化で限られた病期しかみなければ、町に愛されるという感覚を得られないと思う。でした。


H24.11.11


<皆さまとの情報交換>

@kurumihoeru11 僕も町で活きるPTになれたらと思いました。自分も患者様にとっての治療もきっとプラスになると思いますし、ツイートを読んでその在り方が医療の原点なのかなとも思いました。
@2008 いいと思います。オススメです。そう思うのであれば、現実的なのは、回復期と訪問をやっている所です。枠ががあれば望ましいのが老健です。至高なのは、有床診療所です

@yukkin0331  町に愛されるPTって素敵ですね♪私も目指したいです!!
@2008pt であれば、機能特化・分業化した大病院にはいかないことです。「コックが多いとスープがまずくなる」ということわざが全てを表現しています。

@yuumatan 相変わらず熱い。広島に行って木村さんと同じ現場で働こうかな(笑)
@2008pt 優馬さん!!私はそれを望んでいます。同胞ですから。