リハビリテーション新聞: コーチングを駆使したリハビリテーション

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コーチングを駆使したリハビリテーション





理学療法士「自主運動は尻あげ体操10回です。」 本当にやってくれますか? 「たぶん。」 この業界には、こういったことが溢れている。こんなことでは指導する立場にないことを当事者は気がついていない。指導者とは?師とはなにか?考えていこうと思う。



毎年、新聞でセンター試験を受け、8割の正解を維持している人がいる。80歳代女性のAさんだ。Aさんは、生涯をかけて教育にとりくんでいる。しかも無料で。まちで活躍しているアノひともコノひとも、職場の院長も先輩も、Aさんの教え子だ。



教育者の神様ともいえるAさんは言う。「できることが増えたら、課題となる環境を与えるだけで勝手に育ちます。どこまで与えられるかが教育者の器です。例えば、ひらがなが読めるようになった3歳児には、”街でひらがなを探そうゲーム”を出します。上手く出来たらお菓子をあげるのです。」 



リハビリテーションも教育と同様だ。寝たきり患者が、端座位可能になったら、この姿勢で食事を開始する。移乗ができれば、座って排泄する。それだけで、生活があっという間に改善される。生活に反映させて、ナンボだ。



いま使えるもので、どんな課題を設定できるか。次の段階へと押し上げる課題はなにか。これが指導の真理だ。



課題は、相手を成長させるものを設定しなければならない。なおかつ、生活が改善しなければソッポを向かれる。そして、その生活改善に気がつかない場合でも、当事者意識を持たせ、気がつかせるのは、課題を出す側の仕事だ。



しかし、なんの為になるのかよくわからない座学を何年にも渡って繰り返さなければならない今日の教育システムは、学んでおいてやらないのがあたりまえになっている。何かを理解しても、それを実生活に適用しない。できない。



私は言いたい。これ以上、矛盾の上に成り立つ情報を受け取っては捨てることに終始するのは時間の無駄だと。この情報収集過程は、生活における問題解決ありきになっていない。暗記大会ありきになっている。暗記しないと問題が起こる◯◯なひとだけ暗記すればいい。



将来への準備はイラナイ。"いつか"の為に情報を貯めておく必要はない。もっとも大切なことは、目の前の問題解決を繰り返すことで将来を造ることだ。負荷をかけて問題を表出させてくれたり、成長できる課題を設定してくれる相手を師としよう。そうできる師になろう。



以上、適切な負荷を与えてくれるひとこそがよき指導者であり、ついて行くべき”本物"でした。



H24.9.21

<皆さまとの情報交換>

@piroakiiiii 課題指向型アプローチはなぜ重要なのでしょうか。
@2008pt 質問ありがとうございます。「本当の仕事は、問題ありきだからです。」
@2008pt ICFの概念で仕事をするのがリハビリテーション。 ダメな問題提起が「腰が弱いから腰を鍛えましょう。」 イイ問題提起が「家族と一緒に食事ができないから座れるように頑張りましょう。」
@white0227  実際臨床でICF浸透してなさすぎて萎える。 そこにギャップを一番感じた。 特にふんぞり返ってるお偉いさんがね。
@2008pt 残念ですね。ICFは理想論ではなく、基本です。