リハビリテーション新聞: 子育てとリハビリテーションがリンクする

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子育てとリハビリテーションがリンクする





医療介護業界の皆様。あなたの目の前にいる患者、利用者は、「トイレに行きたい」と思ったときに、トイレに行けるだろうか。「忙しいから待って!勝手に歩いたらダメ!ちゃんとナースコールを押して!」このようなことが、日常茶飯事なら、考えなおすことをオススメする。


二歳の子どもが泣いている。喉が渇いて泣いている。 母親は怒鳴る。「いま忙しいの!少し待ちなさい!」子どもはもっと大きな声で泣いた。


母親が、高い棚からお茶を取り出そうとする。子どもは、泣き止み、上を見上げてワクワクしている。そして、お茶をのみ満足する。しかし、次の日、また同じ癇癪を起こす。毎日が、この繰り返しだ。


この子どもに必要なのは、お茶そのものではない。お茶の供給過程の自立だ。自分に関わること、とりわけ重要な事柄は、自分の裁量でなんとかしたいものだ。


親が、子どもの自発的な欲求や行動を"お荷物"にしてしまってはモッタイナイ。活かすべきなのだ。こう考えることができれば、「権限委譲デザイン」が始まる。その多くは環境整備だ。


ペットの犬や、ハムスターでさえ、給水の自立は容易い。人間の子どもなら尚更だ。低い机に、ボタン一つで飲み物が注げる容器、プラスチックのコップがあれば良い。


二歳の子どもにとって、お茶を、ひとりで準備して飲むことは「できるADL」だ。しかし、それでは価値がない。「できるADL」は「しているADL」にリンクさせてこそ価値がある。その為に、環境をデザインする必要がある。これは片手間でできることではない。もやは仕事として成り立つ。


患者のトイレに介助がいるならば、色々と考えよう。歩行器、靴べら、ポータブルトイレ、手すり、介助バー、ベッドの高さ+5cm、靴べら、滑り止めマット。これらの配置変更。その他、世の中には、使える資源が山ほどある


患者、利用者、子どもは、すべてに管理が必要な弱い存在ではない。管理者が、権限委譲デザインを怠っているだけだ。正確には、デザインをさせていないだけだ。そう、まるで、地方分権ができない中央集権政治のように。


以上、「本当に介助がいるの?少し考えるだけで自立にできる。」



平成25年4月24日



<皆さまとの意見交換>


@hide_rock1979  「本当に介助がいるの?少し考えるだけで自立にできる。」  その言葉は合言葉にするべきです。