リハビリテーション新聞: 無理やり通所の稼働率をあげても・・・

ページ

無理やり通所の稼働率をあげても・・・




先日に戦略会議が行われた。開始早々に生き残りや収益についての議論が始まった。戦略会議の主旨が、本当にこのようなもので良いのか?問題定義も虚しく、またもや取り残された。


目標設定を数値化するということ。施設はそれを求めるし、世間でもそれを叫んでいる。けれども、目標の数値化は、様々なリスクを孕んでいる。数値目標を出して、そこに情熱を注ぐと、時として、人は目標到達に手段を選ばなくなる。それがかえって潜在的なリスクを拡大させる。


通所の稼働を引き上げるために、チーム58というプロジェクトを事務長主体で立ち上げた。平均の稼働率を58名にするという主旨であった。数値目標の達成に固執するために、プロセスの重要性を蔑ろにした。相談員はなりふり構わずに利用者を引き入れて、要支援者がグンと増えた。


確かに利用者は増えて、稼働率は上がったように見える。けれどもそれは、それまで引き入れなかった対象を引き入れた結果である。プロジェクトの内容とは関連性がなく、それまで断っていた対象を引き受けたということである。


月額料金である要支援者を増やすということ。それが施設のコンセプトならば構わないけれど、施設の意図がそのようなものであるとは思えない。一度引き受けた利用者を断ることなど出来ない。やがては要支援者を減らせと号令が下るだろうこれは明らかに社会的な悪である。


H23年11月  筆者 旧@yuumatan