リハビリテーション新聞: 数値目標と戦う介護施設の管理職

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数値目標と戦う介護施設の管理職



本部に人材開発部があって、わざわざ施設に来て講義をしていた。チーフは強制参加なので、しぶしぶ講義を聴いていたのだけれど、心に響くものが何もない。グループ全体が、上っ面のマネジメント病になっている。困ったもんだ。


顧客に対する真摯さが、マネジメントの基礎になる。けれどもその基礎が追求されないままに、表面的な方法論だけが取り沙汰される。基礎を失った建物のように見せ掛けだけが華美になり、実体としての意義を喪失している。実力とは基礎を飛び越えた上積みではなく、基礎を追求した奥行きにあるのだろう。


論理的な思考法を学ぶための演習が繰り返される。それに何の意味があるのか分からない。私たちに足りないのは思考の技術ではない。もっと根元的な要素。それは利用者に向き合う態度である。分かりやすく言うと、利用者のより良い生活に向けた誠実さである。


思考というのは二次的な要因である。思考の前提になる心理的な態度が間違っていれば、技術が洗練される程に、過ちが加速していく。


グループの老健の在宅復帰率を上げるために、高齢者専門住宅を建てようとか、利用者に何が必要かではなくて、自分たちの数値上の成果のために躍起になっている。目標管理には数値が必要だとか、客観性だとか、世間も少し深呼吸をして、何が本当に大切なのかを見直した方が良いだろう。



H24年2月  筆者 旧@yuumatan 


<皆さまとの意見交換>


@sakakkie 態度とは誠実さ、よく分かります

@yuumatan 一緒に酒を呑んで愚痴りたいです(笑)
@2008pt編集後記 すごくわかります。マネージャーとしては、数値目標を、現場にもって帰りたくないですね。うんざりですよ。達成できる数値目標なら、現場にハッパをかけてなんとかなります。一方、達成できない数値目標なら、手段を選ばなくなります。そして、誤った戦略をとります。まるで、寝たきり老人が、立位練習をして、代償がバリバリでているみたいですマネージャーとして、現場を守ったり、経営陣に必要な資源を要求するといいのでしょうね。