リハビリテーション新聞: 老人保健施設が総合的な医療を提供すべき理由

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老人保健施設が総合的な医療を提供すべき理由


フロアで開催したスタッフの会議について、所属長からの報告を受ける。


『4月には地域の家族を招いて、利用者が元気になれるための勉強会を開催しよう!』


『地域に貢献するためには、緊急の受け入れ体制を整備しなければならない!』


『自立支援の促進のために、介護計画書をもっと洗練するべきだ!』



管理者がなすべき事柄を提示して、現場を押さえつけるのではなくて、むしろ現場の方から、管理者が取り組むべき仕事を指し示してくれる。


2年前には目的を失って、ルーチン作業を繰り返すだけであった彼らが、今では新たな可能性の開拓に向けて、闘う集団へと変貌している。頼もしい限りだ。


来年度には訪問介護事業所を立ち上げるが、単独で機能的な組織は作れない


訪問先の利用者に、廃用症候群の兆候があれば、一時的な入所を提案して、集中的なリハビリテーションを実施する必要があるかもしれない。


本人の不眠により、家族が限界を来してれば、入所による眠剤の調整が必要かもしれない。


排便コントロールが上手くいかずに、家族の介護負担があまりにも大きければ、一時的に入所することで、その人にあった下剤の調整をする必要があるのかもしれない。


栄養状態の低下が認められたら、入所サービスによって栄養状態の回復を図ることが、その人の健全な在宅生活を支えるのかもしれない。


老人保健施設が病院と在宅を結ぶ中間施設という面だけがクローズアップされて、リハビリテーション機能ばかりが強調されすぎていたが、今後は在宅の健全性を担保するために、クライエントのニーズに合わせた総合的な医療提供という側面を強化することが、老人保健施設のあるべき方向性だろう。


そのためには、訪問介護事業所が革新的であろうとしても、単独では困難な訳で、入所サービスの質が担保されていなければ、地域に対する積極的貢献は果たせないと…そんなことを考えていた最中での嬉しい知らせ。入所スタッフの頼もしさに、地域貢献の下絵がより鮮やかになる。


平成27年2月26日
寄稿者  @HarumaDream



管理人 編集後記  利用者を循環させなきゃいけないですね。 ちょっと軌道からはずれたとき、軌道修正して、在宅に戻してくれる施設。本来、多くの入所施設はそうあるべきなのです。 雨澤さんと何度も議論したことの中でも、中心的なものが、「在宅復帰機能をもった入所施設が、介護・医療サービスの母艦となり、そこから全てのサービスが派生すべき」 というものでしたね。 形になりつつあるようで、嬉しく思います。このような入所施設は、訪問サービス・通所サービスともに繁盛してほしいです。   
一方で、一度入所したら、介護漬けにされ、二度と出られない施設がありますね。また、医療に疎く、何かあったらすぐに病院(リハビリテーション機能なし)に送るような施設では、在宅生活の継続は絶望的ですね。これが、”よくある話” なのが、まずいですね。 厚生労働省が、在宅を推進するわりには、在宅復帰しにくいレール(既得権)がそこらじゅうにのこっています。