リハビリテーション新聞: 地域みんなで 健康な高齢者を増やす  4割以上が介護保険“卒業” 和光市が行う無料支援とは

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地域みんなで 健康な高齢者を増やす  4割以上が介護保険“卒業” 和光市が行う無料支援とは


週刊朝日 に、ものすごい記事があった。 なんと!! 4割以上が、介護保険を “卒業” している活動が、あるのだという。

今回はこの話。




一般的に、株主・経営者から、利益を要求される、現場管理者は、利用者を囲い込む。本質は、卒業させることであっても、それができない。ここに介護保険の構造の欠陥がある。


そう。多くの介護事業者でできることは  「手厚く、丁寧で、笑顔あふれるとっても素敵な介護」 なのだ。通所・入所・訪問、いずれの介護サービスにおいても、限度額一杯の、介護サービスを誘導する。利用者は、活動・役割を奪われ、人間牧場で飼い殺される。



画像引用元: 別冊宝島 介護ビジネスの世界



それでは、ものすごいこと が書いてある”週刊朝日” の記事 はどういうものなのか。 以下に抜粋して紹介する。



 -- ここより引用 --

要介護度が軽くなって介護保険を“卒業”できる──病気やケガで生活に支障が出ても、適切なケアとリハビリで自立に戻れる。そんな施策を始めている自治体がある。住み慣れた地域で自立して暮らせれば、自治体の財政負担も減る。自治体と住民、双方が幸せになる取り組みを追った。

 一般的に、要支援状態の人が介護サービスを受けたいと思ったら、1日30分ヘルパーに来てもらう、または、お風呂に入るためデイサービスに通う、というケアプランを提示されることが多いが、埼玉県和光市は違う。

 体調が回復する見込みがあれば、機能回復訓練(リハビリ)をするプランを立てる。骨折などのケガや病気で入院しても、自分らしく生活し続ける体力を取り戻させるためだ。

 和光市の高齢者は、人口8万77人に対して、1万3129人(2014年10月1日現在)。全国の高齢化率26%に比べると低いが、今後10年で介護を必要とする人は倍増すると予測。身体機能が改善できる人たちの自立を促す支援を積極的にすることで、毎年、要支援認定者の4割以上が介護保険を“卒業”している。

<中略>

介護予防事業にも積極的だ。運動や栄養改善、認知症予防や口腔ケアまで、バラエティーに富んだ無料のプログラムを23項目そろえた。利用者たちは、介護保険の“卒業”後もほぼ同じ内容のサービスを利用できる。介護保険では1割負担だったのが「卒業」後は無料になるため、「ただになる」のを励みに高齢者に頑張ってもらおうという仕組みでもある。

さらに市役所で隔週、和光市コミュニティケア会議(地域ケア会議)を開いている。今年度から国が全ての自治体に義務づけたのに先駆けて、同市は01年に始めた。市内すべての地域包括支援センターの職員、保健師、看護師、理学療法士、管理栄養士らが一堂に会し、各高齢者のケア計画の内容を議論し、見直す。

『埼玉・和光市の高齢者が介護保険を“卒業”できる理由』(メディカ出版)の著者で介護ライターの宮下公美子さんはこう話す。

「和光市は、『日常生活圏域ニーズ調査』を実施し、未回答の人を個別に職員やサポーターが訪問しています。支援が必要な人を見逃さないように努力してきたことが大きいと思います」

 -- 引用ここまで --




ん~。 すごい。
問題解決に必要な、以下のサイクルを、地域ぐるみでまわせている。

① 問題を洗い出す仕組み
② 問題を共有する仕組み
③ 問題を解決する仕組み
④ モニタリングで①~③修正する仕組み


今後、介護保険制度の改正で、予防(デイ・訪問)は、国から自治体(市区町村)に移管される。 うまくやれば、介護保険の費用を抑制できるが、これは、地域ごとの格差拡大を意味する。


現時点でも、40歳以上の方が負担している介護保険料(月額)は、自治体によって差がある。


<1位>千葉県 四街道市3,200円
<813位> 福岡県 田川市 6,589円
 
 出典元:厚生労働省「社会福祉施設等調査報告」、「介護サービス施設・事業所調査報告」 2013



地域みんなでお金を出し合って、”介護事業者” を肥やす のか?
地域みんなで 健康な高齢者を増やす のか?

2つの道が準備されている。

平成27年11月8日
筆者 Masaki Kimura