リハビリテーション新聞: ”抜き出たOT” になりたい 学生の 頭デッカチ戦略とは

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”抜き出たOT” になりたい 学生の 頭デッカチ戦略とは



とある大学の夕暮れ時。 研究室の机で、作業療法学科の学生2人が、大学院の先輩とコーヒーを飲んでいます。 



学生2人は、カップルで、来年度からは就職。 
大学院の先輩は、臨床経験10年を経て、大学院博士課程にいます。




その時の、出来事です。



作業療法士の国家試験まで何して過ごす?



女子学生
 「卒業論文も終わったし、あとは国家試験だね」


男子学生
 「過去問やっときゃ なんとかなるっしょ」

先輩
 「おつかれ。2人ともいい論文ができたね」


女子学生
 「先輩。 私、先輩みたいに、”抜き出たOT” になりたいです。 いま、時間に余裕があるんですけど、何をしたらいいですかね?  同級生はみんな、いろんな勉強しているし、なんか焦るんですよ」


先輩
 「え」


女子学生
 「先輩は、現場経験もあって、もうすぐ博士号もとるじゃないですか。 知識がハンパない ですよね。 後輩の面倒見もいいし、私にとっては、憧れの存在ですよ 」


男子学生
 「俺も、そう思います!」


先輩
 「お前ら ほめすぎ なにもおごらんよ」




女子学生
 「え~。おごってくださいよ~。 というか、いま、なにをすべきか教えてくださいよ」


先輩
 「遊んどけばいいんじゃない?」



女子学生
 「も~」



先輩
 「いや、ほんとに遊べばいい と思うよ。 っていうかさ、2人とも、まだ、学生モードだから、課題をやっておけば、いい成績がとれる と思ってるんじゃない? ちがうからね




女子学生・男子学生
 「そうです・・・けど」





現場経験なしで勉強ばかりでは頭デッカチに





先輩
 「課題を欲しがってばかりいないで、自分で決めたら?




女子学生・男子学生
 「先輩~お願いしますよ~」



先輩
 「あのさ、同級生がいろいろ勉強してるから、焦るって言ってたよね? 置いて行かれたくないから、なにか課題がほしいの? ”抜き出たOT” になるために?





女子学生・男子学生
 「はい!」



先輩

 「 ”抜き出たOT” になるために?」


女子学生・男子学生
 「はい!」




先輩
 「 学生が ”抜き出たOT”に? 無理ムリむり。  学生レベルなんて所詮、知れてる。現場で経験してこそ だよ」


女子学生
 「も~。 就職した時点で~。同期から、頭1つ出ていたいんです~」


先輩
 「平凡だな~」



女子学生・男子学生
 「なんでですか!」


先輩
 「あのさ、みんなから、抜き出ようとして、みんなと同じことするの? みんなやってることは、勉強。 そして、就職したときは、使えない頭デッカチ・・・そいつらの軌道修正って大変なんだよ」


女子学生
 「ひどーい。どういうことですか~」




先輩
 「ここの大学の卒業生は、ほんまプライド高すぎ。能書きたれすぎ。専門用語つかいすぎ。私考えていますアピールしすぎ。  まだ、まっサラな白紙で、素直なコのほうが、仕事できるわ




女子学生・男子学生
 「本当ですか!?」




目の前の課題は、それぞれ違う




先輩
 「うん。 みんな頑張って、いいOTになろうとしてるんだけど、みんな、知識をつめこんで、頭デッカチになってるw  当然、そんなんじゃいい仕事なんて、できない。 だから、勉強不足を感じて、そのまま勉強に突き進んじゃうんだよ。 毎晩遅くまで、勉強会をしてる若いセラピストが多いこと・・・。 みんな、目の前の問題は、それぞれ違うのに、みんなで集まって、同じことを勉強するんだよ? どうかと思うわ 」




男子学生
 「え~。いいじゃないですか? 俺もそうしようとおもってるんですけど。。。若いうちは苦労したほうがいいと思うんです」


先輩
 「うお! お前もそっちの人間かw」



男子学生
 「とにかく、いろいろと学びたいんです! 同期には負けたくないです」


先輩
 「ん~。 じゃあ まじめに言おうかな」


女子学生・男子学生
 「はい!」




先輩
 「トライ&エラー! 一生その反復! ただそれだけ!




男子学生
 「へ?」


先輩
 「あのさ、情報を詰め込むようなことは、なんの行動にもつながらない よ。 そうじゃなくさて、行動してみる! 失敗してみる! 直して出直す!





男子学生
 「いえ、失敗したくないから、勉強するんです!! 行動も変わります!」




先輩
 「そうやって、意気揚々と、就職した新人の9割は、撃沈するよ・・・ そんな考えは、クソだよ。クソ」


女子学生
  「ひどーw」





情報を詰め込むようなことは、なんの行動にもつながらない





先輩
 「いやいや、マジで、知識は、国家試験うかるレベルで十分。  そんなことより、失敗しまくるべき。 失敗の経験の質や量で、OTはきまるんじゃなかな。 どれだけ、失敗して、それを修正してきたかってこと




女子学生
  「なんか、精神論なんですけど。 何をすべきか知りたいんです~」



先輩
 「だから、 ”遊べ” っていってるじゃんw  それに、口の聞き方きをつけろw」



女子学生
  「あ、すいませんw」



先輩
 「失敗を恐れない! 失敗経験を積むために、常に新しいことにチャレンジする! そして、失敗を修正する! それは成功体験となる。何度も再現できるスキルとなる! 」




男子・女子学生
「ほえええ」





単なる情報・ハウツーは身にならない



先輩
 「その成功体験をさ、他人からハウツーで聞いても、身にならんよ。手技の講習会とか・・・。 成功体験って、あとから振り返れば、なんていうことのない、ごくありふれた当たり前のこと。 だけど、マジでなかなか見つからないからね。 必死に頭つかって、苦労して、見つけて、ものになるものなの 」


男子・女子学生
 「なるほど・・・」




先輩
 「知識自体は、あくまで知識にしかすぎないし、他人の成功体験も、あくまでも他人の成功体験だよ。 それを講習会でならっても、しょうもないよ。 どんな場面に適応すればいいかもわかんないし、 自分にあっているかどうかもわかんないでしょ 」




男子・女子学生
 「なるほど・・・」


先輩
 「なんつーかな。 努力のベクトルを間違えているひと 多いよ」




男子・女子学生
 「・・・」





おわりに




とある大学の夕暮れ時。 研究室の机で、作業療法学科の学生2人が、大学院の先輩とコーヒーを飲んでいます。 

学生2人は、カップルで、来年度からは就職。 
大学院の先輩は、臨床経験10年を経て、大学院博士課程にいます。


その時の、出来事です。


示唆に富みますね。

平成28年12月18
筆者 Masaki Kimura