リハビリテーション新聞: リスクマネジメントができれば貴重な人材

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リスクマネジメントができれば貴重な人材


画像引用 https://pixabay.com/




おはようございます。平成2991日金曜日。昨日より、11ヶ月になる3番目の男の子が、歩きはじめました。彼にとって、周囲環境は、危険がいっぱいです。具体的には、段差や、扇風機、家具の角、口にしてはいけない多くのものです。



さて、同業者、理学療法士、作業療法士のみなさま。 リスクマネジメントしていますか。  今日はリスクマネジメントについて話題にします。


よくあるリスクマネジメント


多くの現場では、ハインリッヒの法則をもとに、気付きや軽微な事故に関する情報を職員間で共有することで、大きな事故を予防していることと思います。 危険予知トレーニングを「KYT」って略したりしますね


このような予防活動のなかで、危険回避のルールが増えすぎて、現場がパンクしたことがあります。 対策たてど、実行できずのことも多くなりました。 こうなってくると、リスクマネジメントは「なぁなぁ」になり、締まりがなくなります。


よくある再発予防策


誤配薬の事故があれば、何重にもおよぶ対策。 動作中に怪我をしたら、増える介助量。 カビのはえた食べ物が棚からでてきたら、荷物確認や差し入れの規制。物を取ろうとして転倒したら、収納の工夫などです。。


繰り返す事故への対策は「気をつける」、「配慮する」などとなり、もはや、対策とは言えません。次第に注意喚起の掲示物が増えてきて、壁全面が掲示物に埋め尽くされ、注意喚起にすらならなくなるのです。


また、古い対策は、整合性のないまま、見直されることなくフェードアウトしていきます。複雑に入り組んだ対策は、他の対策との矛盾を産むばかりです。


そして、対策が増えるほど、基本を疎かに、重箱の隅に配慮をこらすことにもなります。最悪ですね。リスクマネジメントが「なぁなぁ」になり、締まりがなくなります。


そこで、抜本的に解決するためのアイデアはでても、大金のかかるものばかり。すごく優れたアイデアにもかかわらず、「お金がかかるからやめておこう」となります。お粗末なリスクマネジメントチームには、成功体験がないため、自信も権威もないのです。


そして、お粗末なリスクマネジメントチームは、現場からの信頼もありません。孤立しており、密室で、事故への対策をたて、現場での執行を強要します。 その対策の多くが、現場には馴染みません。 対策を守らず事故が起きたときは「マニュアル通りやりなさい」と指導するだけです。


リスクマネジメントを、甘くみてはならない



最悪ですね。


リスクマネジメントを、甘くみてはならないのです。


リスクマネジメントを、一部の人間の思いつきでやってはならないのです。


リスクマネジメントを、一部の人間からの、一方通行の連携にしてならないのです。



ではどうすべきか


関係者との状況確認・協議が重要




しっかりと、関係者と状況確認、協議をすることが、重要になります。 また、協議を通して、関係者になじむ対策を選択して、さらに、その対策をモニタリングして、必要に応じて修正することが、とても重要になります。


これらは、リスクマネジメントを最適に保つ仕組みとなるのです。


ちなみに、この仕組み、他の業務にもいえます。患者、利用者のADL拡大や、褥瘡対策、活動制限の軽減対策などのことです。


調整役は重宝される


とは言っても、関係者と丁寧に協議をして、さまざまな調整をすることは、とても大変なことです。発言力、影響力に加え、キレる知性、仮説検証スキルも要します。そして、調整には、時間がかかります。面倒臭く感じ、協議を省略してしまいたいことも、よくあります。 それでも手を抜いてはなりません。それだけ、調整役は大変なのです。


逆にいえば、調整役をこなせれば、貴重な人財といえます。

良い調整役がいなければ、次第に詰んでくるのが、この業界なのです。

平成29年9月1日
筆者 Masaki kimura