リハビリテーション新聞: 何十万回ものリハビリテーションを提供していて、印象深いものは、何ですか?

ページ

何十万回ものリハビリテーションを提供していて、印象深いものは、何ですか?


画像引用 https://pixabay.com/

こんばんは。平成29年9月25日月曜日。先週末、家族三世代で、カープの応援に行ってきました。球場まで電車で移動したので
、子どもは喜び、大人はビールを楽しめました。

しかし、その日にはとんでもなく、クソなことをしてしまいました。今日は、その話をしようと思います。


自分のやっていることが『クソ』だと気がつく体験


カープの試合が終わると、広島駅に向かい、息子のリクエストで、ギョーザのある駅ビルのラーメン屋に入りました。しかし、ギョーザは、売り切れており、息子は、大泣です。 しかも、廊下も他店も人で溢れ、気軽に店を変更できません。

息子は、皆がラーメンを食べる間、泣き続けました。そして、皆が帰る頃になって「ラーメン食べる」と言い出したのです。皆、呆れ顔で、駅のホームに向かいます。

そんな中、息子の祖母(私の母)だけは違いました。私の母は、息子と店に残り、ラーメンを注文したのです。 



皆の帰宅から1時間後、私の母と息子が、帰宅しました。後のことをきくと、息子は、ラーメンをほとんど食べなかったというのです。

それでも、私の母は優しい顔をしていました。そして、息子は、私の母の苦労と優しさを分かっていて甘えているようです。



もしも、今日、私の母が死んだら、息子は、後悔の涙を流すでしょう。息子のやったことが、あまりにクソだからです。私の母の葬儀が30年後になっても、私と息子は、今回のことを思い出すことでしょう。


葬儀での、わたしの定番と言えば、故人がクソな私を大事にしてくれた思い出が次々と浮かび、その背景にある苦労などを想像して涙がでることです。





例えば、父親の葬儀で思い出しそうなことは、反抗期の私が父親を無視していたことや、父親が死にかけて救急搬送された時に、友人とお酒を飲んでいたことです。

昔の写真アルバムをめくってみると、小さな私が、寝そべった父親のお腹に座って笑っています。私がキャンプ場の坂道でキャリーカートに乗り、それを引く父親の姿があります。父親が仕事の付き合いで、赤提灯のある焼き鳥屋に行ったと聞けば、小学生だった私も「焼き鳥屋に行きたい」と駄々をこね、連れて行ってもらいました。

そんな父は、私や家族のために、深夜まで働き、満員電車で帰宅しても、私に無視されていたのです。


私は自分のクソ具合に、涙がでてくることでしょう。



母の葬儀も同様です。小学校に行かないバカ息子の私。スイミングスクールへの送迎を毎日させておいて感謝の言葉を言わないどころか、「試合をみにくるな」と言う私。弁当を作ってもらっておきながら、「まずい」と言う私。



昔の写真アルバムをめくってみると、産まれたばかりの私を抱く母がいます。 公園の砂場で遊ぶ私は、母の作った服を着ており、かわいいスコップをにぎっています。 高校入学式で履いたスニーカーは、母を丸一日運転手にして選んだスニーカーです。そして、私の成人式の朝に、玄関先で撮った写真を、大事に飾っていたことを知っています。



そして先週末、私は、母と息子をラーメン屋に、置いて、先に帰ったのです。母の苦労と優しさを分かっていて甘えていたのは、息子だけではなく、私自身にもいえることです。



私は自分のクソ具合に、涙がでてくることでしょう。







長い人生で印象的な出来事は、このようなことです。 葬儀では、故人が、クソな私を大事にしてくれた思い出が次々と浮かび、その背景にある苦労などを想像して涙がでてしまいます。




感動系の映画の泣かせ所と一緒ですね。

幼き日の思い出が、走馬灯のように思い出されるアレです。




自分のやっていることが『クソ』だと気がつく体験 の重要さ


はい。





長くなりましたが、リハビリテーションの話をします。ここまでを前置きにします。






皆さまは、介護、リハビリテーションの仕事をしていて、色々なことがあるとおもいます。その中でも印象深いものは何ですか?









のべ何万、何十万回ものリハビリテーションを提供していて、印象深いものは、何ですか?





私の印象に残っているのは、振り返ってみると、「自分のやっていることが「クソ」だと気がつく体験」ばかりです。



これらは、非常に重要だと思うのです。表現変えると 「自分でコントロールできる部分がわかる体験」、「理想がわかる体験」とでも言いましょうか。 今後の行動が変わる、重要な分岐点だと思います。現在の意思決定に大きく影響しています。




さて、もう一度、聞きます。



皆さまは、介護、リハビリテーションの仕事をしていて、色々なことがあるとおもいます。その中でも印象深いものは何ですか?




もしよかったら、ちょっと考えてみて下さい。








考えましたか?
せっかくですから、スクロールする前に考えてみてください。










私の場合、印象深いものは、自分のやっていることが「クソ」だと気がつく体験ばかりです。



どんどん引用します。


効果判定や治療戦略がクソ





ひとりよがりな理学療法がクソ



生活がみれなくてクソ




理学療法に固執してリハビリテーションを疎かにしてクソ





仮説検証プロセスがクソ



新人教育がクソ



板挟みになりすぎてクソ




学会発表をして挫折してクソ




リスク管理が甘すぎてクソ




ADL拡大・他職種連携が下手すぎてクソ




退院支援がクソ




介護支援連携会議がクソ



仕事をひとりで抱えすぎてクソ




メンタルケアが甘くてクソ


能書き垂れすぎてクソ






そして・・・






印象に残っているのは、これらの体験です。 振り返ってみると、「自分のやっていることが「クソ」だと気がつく体験」というものは、非常に重要なことですね。表現変えると 「自分でコントロールできる部分がわかる体験」、「理想がわかる体験」とでも言いましょうか。 今後の行動が変わる、重要な分岐点だと思います。現在の意思決定に大きく影響しています。


おわりに



「 何を得たかではなく何を与えたか 」という言葉を聞いたことがありますが、本当に、その通りだと思います。 私の葬儀のとき・・・誰が 「クソな私を大事にしてくれた」 と涙を流してくれるでしょうか。 残りの人生、そんな生き方をしていきたいものです。







平成29年9月25日
筆者 Masaki Kimura