リハビリテーション新聞: すごく噛み砕いてみました ~平成30年度診療報酬・介護報酬同時改定~

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すごく噛み砕いてみました ~平成30年度診療報酬・介護報酬同時改定~

画像引用 https://pixabay.com/



おはようございます。平成29年10月8日(日)。昨日、近所で開催されている ”酒祭り” という日本酒のイベントに行き、酒蔵巡りをしました。


昔は、酒蔵のいたるところに日本酒の無料試飲コーナーがあったのですが、今回は違いました。ほどんどの試飲が有料で、1杯(60ml)100円の高級な純米大吟醸です。


まぁ、「いつも飲んでいる ”安い酒” を試飲するのもってどうなの?」って思っていましたから、日本酒好きにとってはよい ”改定” です。




さて、”改定”といえば、 平成30年(2018年)に診療報酬・介護報酬の同時改定があります。同時改定は、6年に一度なので、「団塊の世代」が全て 75 歳以上となる平成 37 年( 2025 年)へ向けて、重要な同時改定となります。




そう。”重要な”同時改定なのです。



さて、どのような同時改定なのか知っていますか?



同業者と同時改定の話をすると、だいたい愚痴が出てきます。



みんなどう思っている? 診療報酬・介護報酬の同時改定




「地域包括ケアシステムってむりだろ」


「介護を互助から公助にかえてコミュニティをこわしたくせに、また互助か?」


「介護保険ってリーダー不在だよね。医師がするとか言っているひといるけど、まずないから」


「社会保障費の削減のために、また細かいルールができるんだろ? 書類が増えるんだろ? カンベンしてくれ・・・」



他業種の人にいたっては、”報酬” の基本すら知りません。
もちろん、定期的に制度の改定があることも知りませんでした。



そこで、今回は、「医療」と「介護」の同時改定に向けた関係者の協議を、
すごく ”噛み砕いて” みました。

ある程度の大局はつかめるかと思います。
それでは、はじまりはじまり。



「医療」と「介護」の同時改定に向けた関係者の協議



政府

「今日はお忙しい中集まってくれてありがとう。さて、2025年には「団塊の世代」が全て75歳以上のおじいさんおばあさんになる。 ハッキリ言って、今のままでは支えきれない。「医療」「介護」にお金がかかりすぎているから、入院も入所も減らしたい。つまり、できるだけ ”家” で過ごして欲しい。多くの当事者たちもそれを望んでいる。 そこで、この度「医療」と「介護」の制度を同時に見直そうと思っている。各々、意見をくれたまえ」




医療業界
「 少子高齢化に伴って、多くの患者に、病気と共存して生活してもらっている。日常生活の中で医療を提供することになるが、これがなかなか上手くいかない。どうにかして欲しい」




介護業界
「そう!こっちは医療ニーズを持ったひとばかりで困ってるよ!  医療に関する情報を集めようと思っても、医療業界のやつらはコミュニケーション下手すぎ!上から目線すぎ! なんで生活を知らない医者やリハビリさんがしゃしゃり出て、細かい干渉をしてくるのさ」




医療業界
「すこし乱暴な言葉が目立ちますよ介護業界さん」




政府
「医療・介護の連携の必要性はこれまで以上に高まってきているのだね」




高齢者代表
「はい!次いいかね」



政府
「うむ」






高齢者代表
もう我々の負担額増やさないでくれないかな?生活が苦しいんでね・・・」




若者代表
「何を言ってるのですか! 高齢者はお金持ちが多いので、収入に応じて負担してください。そうでないと、将来にツケが回るんですよ。はぁ・・・。医療・介護制度は持続できるのでしょうか?」




政府
「給付と負担のバランスが重要になるのだな」






患者・利用者代表
「あの~。いいですか?」



政府
「うむ」



患者・利用者代表
「いまの医療・介護サービスってサービスを受ける人の視点に立っているとは思えないことがよくあるんですよ。それに、サービスは切れ目ばかりで、責任の所在が不明瞭になりがちです。みんな責任逃れをするから、この怒りをどこにぶつければ良いのかわかりません。ちゃんと見直してほしいです」




政府
「そうだな」




都会代表
「(ドン)!!! 黙って、きいてりゃ。なんで「家で過ごす」ありきで話がすすんでるんだ? 都会と田舎を一緒に考えちゃいかんよ! 都会は基本、核家族なんだよ。孤独死がどれだけ怖いかわかっているのか」






田舎代表
「こちらからみたら、都会のほうが恵まれていると思いますよ。こちらは最寄りの病院まで1時間かかりますから・・・コンビニはありませんし」




政府
「それぞれの地域の実情にあった体制がいるわけだな」




医療業界・介護業界
「あの~。医療・介護がいる状態になってからの話しがメインになっていますけど、予防施策もしっかりお願いします」





全員「・・・」






政府「さて、こんなものかな・・貴重な意見をありがとう。 今回、みんなが困っていることがよくわかった。 私に任せなさい。 なんとかする!キリッ




全員「ホントかよ・・・」





おわりに


はい。
平成30年度 診療報酬・介護報酬 同時改定
の経緯を すごく噛み砕いてみました。



ある程度の大局はつかめるかと思います。
ちなみに、私は改定については、「良い」とも「悪い」とも思っていません。
「よくも、ここまで丁寧に『利害の調整』ができるな」と思っています。



さて、今日も天気がいいです! 元気よく酒祭りに行ってきます。祭りの実行委員長は、商工会議所に属する 近所のおじさんなのですが、調整会議が続いたと聞いています。冒頭に紹介しました、日本酒の試飲コーナーの、無料から有料への変更は、大変な利害の調整であったと思います。 


青空の下、新しい純米大吟醸を試飲してきます


平成29年10月8
筆者 Masaki Kimura