リハビリテーション新聞: 投資家から学ぶ4つのリハビリテーション

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投資家から学ぶ4つのリハビリテーション


画像引用 https://pixabay.com/


おはようございます。平成29年10月26日(木)。 秋雨のあと、晴天が続いています。畑の植物たちは元気いっぱいです。こんな気持ちの良い朝は、コーヒーを飲みながら、とてもいい気分です。



さて、先日の昼休憩、とても印象的な出来事がありましたので紹介します。




私はコーヒーを飲み、同僚は自己啓発本を読んでいます。

そこで、同僚がいいます。



同僚
「本を読んでいて思ったのですが、リハビリテーション職の働き方って、4種類あると思うんです」



「え、どういうこと?」


同僚
「いま時間いいんですね」



「うん」


同僚
「1つ目が、自分が患者にとっての活動コンテンツになる働き方。2つ目が患者の生活の中で活動がうまれるようにする働き方。3つ目が、患者の活動を生む環境をつくりだす働き方。4つ目が、リハビリテーション職を管理する働き方」



「え、何の本を読んでいてそう思ったの?」


同僚

「投資の本です」



「はははw お金に困っているの?」


同僚
「困っているというか、、、本棚にあったものをちょっとみてみたんです。すると、けっこう面白くて、夢中になって読んでいるんです」




「なるほど、でさっきの4つ、なんだったけ?」



同僚
「1つ目が、自分が患者にとっての活動コンテンツになる働き方。2つ目が患者の生活の中で活動がうまれるようにする働き方。3つ目が、患者の活動を生む環境をつくりだす働き方。4つ目が、リハビリテーション職を管理する働き方」




「深くなりそうな話だね。1つ目から解説してよ」




1.自分が患者にとっての活動コンテンツになる働き方


同僚
「はい。1つ目の、自分が患者にとっての活動コンテンツになる働き方というものは、そのまんまです。リハビリテーションの時間に、リハビリテーション職が、患者に、ある活動を提供するってものです。リハビリテーションの時間以外のことは考えていないので、自分が休みのときは、患者の活動が生まれないんです」



「ああ。典型的なだめリハビリテーションだね」



同僚
「そうです。この投資本には、自分の時間を売る労働者として紹介されています」



「なるほど。2つ目は?」



2.患者の生活の中で活動がうまれるようにする働き方




同僚
「はい。2つ目は、患者の生活の中で活動がうまれるようにする働き方です。これはリハビリテーションを20分間提供して、そのほかの時間の活動を変えることです。例えば、立位動作のために足関節を柔らかくして、生活の中の立位動作を、変えちゃうことです。もう1つの例えとしては、患者の廃用性症候群予防として、散歩をする習慣や、座ってTVをみて過ごしてもらうことです」



「ああ、1つ目の働き方よりマシだね。リハビリテーション職が、数日不在でも、なんとかなる」



同僚
「はいそうです。だいたいこの2つ目の働き方ができたら、マシですよね」




「3つ目は?」


3.患者の活動を生む環境をつくりだす働き方




同僚
「3つ目は、患者の活動を生む環境をつくりだす働き方です。これはすごく幅広いです。代表的なのは、ベッドや車いす、机などの位置や高さを変えて、使いたい筋を使ったり、伸ばしたい筋を伸ばすといった負荷調整です。他には、患者相互の交流を生むための、共同食堂や、カフェサロンとかもそうです。あとは、話題のTV番組を録画しておいて、それをリハビリテーション室の大型TVで流したり、環境をつくることで、活動を生むやりかたです」



「あ~、これ一番好きなやつだ。リハビリテーション職がバカンスにいって長期間不在でもなんとかなるやつ。有給休暇とりやすいやつ」




同僚
「そうです。1回環境をつくってしまえば、あとは軽い管理で、どんどん活動がうまれますから、とても良い働き方です。軽い管理というのは、イスの高さを変えて、座位姿勢や使う筋肉を変えたり、負荷の調整をすることなどです」





「そそ。時々、調整するだけでいいから、とてもいい。患者も主体的になれるし」




同僚
「はい。あと大規模な環境は、ある程度、権限がないとできませんね」



「どういうこと?」




同僚
「建物全体にラジオ体操の音声を流したり、イベントをしたり、お金のかかる機材をかってもらうことなどです」



「はははw 孤独なリハビリテーションチームの職場には、難易度高いねw 会計や看護師が味方にいると楽だろうね~」




同僚
「そうです。ひとりよがりなリハビリテーションをしている人だとか、嫌われているリハビリテーションチームには難しいことだと思います」



「そそ。それ投資本には、何て例えられているの?」




同僚
「オーナーです。フィランチャイズの仕組みを作る人とかに例えられています」



「あ~、それやろうとおもったら、人望いるね。それに、お金のことや人のことがわかっていないとむずかしいよね」




同僚
「はい。患者の活動をうむ環境をつくりだすことも一緒で、リハビリテーションや多職種連携、費用対効果のプレゼンなどに長けていないと、難しい働き方だと思います」




「なんだか、かっこいい例えだね。環境因子を調整するだけで、オーナーって・・・」




同僚
「はははwそうですね。その環境をつくりだしたオーナーってことですかね」




「オーナー様は不労収入か。優雅な働き方~」






・・・。



4.リハビリテーション職を管理する働き方



同僚
「で、4つ目なんですが、リハビリテーション職を管理する働き方です。リハビリテーション職の管理っていったら、管理職だとか経営陣です。彼らのやりかたで、ずいぶんとリハビリテーションが変わってしまうんです」



「え~と、組織構造だとか、人事に関すること?」



同僚
「そうです。たとえば、1つ目の働き方で紹介した典型的なだめリハビリテーションを推奨したら、それが善になりますし、リハビリテーション室を隔離されたような場所に設置したり、リハビリテーション職に権威を与えない経営をしても、よくありません」




「そりゃそうだ」



同僚
「だから、2つ目、3つ目のリハビリテーションが、思う存分できるようにしてあげるだけで、すごくいいリハビリテーションなんです」




「うん。そう思う」



同僚
「この本には、”投資家”として紹介されています」




「なるほど~。またうまいこと例えたもんだね。投資家的な働き方をするリハビリテーションなら、最初は頭をつかうだろうけど、後は、ほぼ自動運転だね」


同僚
「まぁそうなのですが、もし、下手な投資家だと、ハチャメチャになります。自動運転どころか、組織の存続さえも怪しくなります」



「そりゃそうだ。誰にどの場所、どの権威を与えるかってのは、とてもセンスがいることだね。ハコものの構造や、組織構造、人事に関しても、リハビリテーションの知識がいるわけだ」



同僚
「そういうことです」




・・・




どんな働き方をしたいの?




「で、4つのうち、どんな働き方をしたいの? 」



同僚
「うーん。1つ目が、自分が患者にとっての活動コンテンツになる働き方。2つ目が患者の生活の中で活動がうまれるようにする働き方。3つ目が、患者の活動を生む環境をつくりだす働き方。4つ目が、リハビリテーション職を管理する働き方・・・」




「・・・」




同僚
「2~3をしっかりやって、たたき上げられて 4 をやるのが理想ですかね」




「ほ~」







ある日の昼休憩。私はコーヒーを飲み、同僚は自己啓発本を読んでいます。
そのときの出来事でした。


とても示唆に富むと思うのです。
今日は、このあたりで失礼します。





平成29年10月26日
筆者 Masaki Kimura